令和2年(2020年)7月1日からスタートしたスーパーやコンビニでのレジ袋の有料化。
有料化となって一年が過ぎようとしている今、その効果は表れているのでしょうか?
レジ袋を有料化は日本政府(経済産業省と環境省)の施策です。
私たち一般人は、環境面に対する直接的な効果を実感する機会は少ないですが、有料化によって何らかの効果を発揮しているはずです。
レジ袋の有料化となって最初の一年。日本や世界の環境にどのような影響を与えたのか?
また、期待していた効果があったのか?
このサイトでは、レジ袋が有料化となったこの一年で現れた効果について検証いたします。
目次
レジ袋有料化って、効果あったの?
そもそもレジ袋を有料化した目的とは、海洋プラスチックごみ問題を始めとした地球規模の環境問題への対応の表れです。
要するに、生活に身近なレジ袋を有料化することによって海洋プラスチックのゴミ問題を考えるきっかけになってほしいということ。
単純な考えだと、レジ袋を有料化することによってプラスチックの消費量が減り環境破壊を食い止める。
そんな直接的な効果を目標にしているように思えますが、レジ袋有料化の本来の目的は日本国民の意識の変革であると言えます。
レジ袋有料化の効果を表すデータ
環境省が発表したデータによると、2020年11月のレジ袋の使用率(28.1%)は同年の3月(69.6%)と比べて、2倍以上のお客さんがレジ袋を使用しなかったとのこと。
有料化に伴ってレジ袋の使用率は大幅に激減しましたので、使用率の現象という意味では効果があったと言えます。
ただ、個人的な印象では、少しでも節約したいという人間の気持ちがレジ袋を拒否したのではないか、と感じます。
「今まで無料でもらえていたものにお金を払うのがもったいない」と。
事実として、コンビニでは商品を大量に購入ないことも多く、そんな時はレジ袋はむしろなくて良いですよね。
「無駄なお金は使いたくない。」
これが日本人の本音ではないでしょうか?
レジ袋有料化、本来の目的に対する効果は?
レジ袋の有料化を通じて、海洋プラスチックの環境問題を考えるきっかけにして環境問題に対する意識の変革を本来の目的としています。
有料化を通じて、消費者から聞こえてくるのは
- レジ袋だけ減らしても意味がない。
- マイバッグを製作するにもプラスチックを使うので結局エコではない。
そんな意見です。 これらは、レジ袋有料化に対する好意的な意見ではありません。
しかし、プラスチックごみに対する関心を持つという意味では、一定の効果を果たしていると言えます。
(政府の政策に否定しながらもゴミ問題に向き合っているという点で)
事実として環境庁が行ったアンケートによると、レジ袋有料化が始まって以降、全体の78%の方がプラスチックごみ問題へ関心が高まったと実感しているようです。
レジ袋有料化によって逆効果(デメリット)を受けた業界
先述のように、国民の意識の変革という効果を発揮しているレジ袋有料化ですが、逆効果(デメリット)を受けている業界もあるのです。
それは、レジ袋を製作する会社です。
レジ袋の使用率はダイレクトに生産量に直結します。使用率が減るという効果の反面、その影響で仕事が激減したのです。
環境問題に関する意識変革するという意味でレジ袋有料化に踏み切ったというのなら、レジ袋制作会社はその犠牲となったと言わざるを得ません。
国民の意識変革という効果と引き換えに犠牲を被ったということです。
ビニル袋の生産に携わっている方の生活に影響を与えてしまったレジ袋有料化。
個人的には、国民の環境問題へ意識改革を目的とするなら他になにか手段はなかったのかと感じてしまいます。
【まとめ】レジ袋有料化って、効果あったの?本来の目的とデータから効果を検証
いかがだったでしょうか?
レジ袋有料化の本来の目的とそれに伴った効果について考察しました。
海洋プラスチックごみの問題を解決するという意味では、レジ袋はあまりにも規模が小さく、直接的な効果を発揮しているとは言えない状況です。
ですが大量消費の国、日本においてレジ袋を有料化することで環境問題に対する国民の意識が変わったという効果はあったようです。
制作を推し進める「環境省」は、国民の環境に対する意識変革を目標としていたので、良くも悪くも環境や海洋問題に興味を持つようになり効果があったと言わざるを得ません。
ただその効果の裏側には、犠牲になっている業界、人がいることを認識しておかなくてはいけません。
ぜひ今後も、世界の環境問題が解決方向に向かうこと、日本政府が行う政策が環境問題に効果を発揮することを期待したいですね。
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